神経システム病態研究室
浅川研究室 国立遺伝学研究所
ご寄附のお願い
私たちのALS研究は、ALSで失われる神経細胞「運動ニューロン」を理解することを目指して、2008年に出発しました。この間、現在に至るまで、本邦では分野を問わず、非常に困難な研究環境が続いています。しかし、「ALSの厳しい現状を変えたい」という私たちの情熱を、陰に陽に見守り、励ましてくださる支援者の皆さまや、先生方の暖かいご支援に支えられ、幸運にも研究場所と研究費を継続的に得ることができました。そのおかげで、現在のALSの研究へと着実に発展させることができました。
今後も、ALSの克服に必要な重要問題を解決するための研究を継続します。そのための研究費のご寄附を、個人や企業の皆様方から広く募ります。
これまでに私たちが開発してきた世界にも例を見ない、独自の運動ニューロンの研究技術は、以下の2つのALSの重要問題の解明に大きく貢献する可能性があります。これらの研究を加速させるための支援を必要としています。
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ALSでは、障害を受ける運動ニューロンに、正常な細胞にはみられないタンパク質の塊(凝集体、ぎょうしゅうたい)が蓄積します。この凝集体が蓄積する仕組みを深く理解し、障害の本質を突き止めることで、治療の標的を明確にし、運動ニューロンを保護する方法の開発につなげます。
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ALSには、 大きく強い身体の動きを生み出しているサイズが大きい運動ニューロンほど障害を受けやすい、という特徴があります。大きい運動ニューロンの個性を深く理解し、ALSに攻撃されやすい個性をサポートすることで、運動ニューロンをALSから保護する方法を開発します。
私たちのALS研究へのご寄付は、国立遺伝学研究所への使途特定寄附金として申し受けます(研究テーマ、使途をご指定いただけます)。ご寄附の申込み手続きはこちらをクリックしてください。研究内容に関するお問い合わせは、浅川和秀(Eメール:kasakawa[a]nig.ac.jp)まで、お願いいたします([a]をアットマークに変えてください)。
令和4年4月7日
浅川 和秀
これまでにALS研究を支えていただいた研究費
AMED-PRIME、科研費補助金、中外創薬科学財団 研究助成金、内藤記念科学奨励金 研究助成、上原記念生命科学財団 研究助成金、第四回せりか基金賞 研究助成金、ブレインサイエンス振興財団 研究助成、光科学技術振興財団 研究助成、「小出良夫基金」研究奨励金、加藤記念難病研究助成基金 研究助成、第一回せりか基金賞 研究助成金、「生命の彩」ALS研究助成基金 助成金、武田科学振興財団 医学系研究奨励、第一三共生命科学研究振興財団 研究助成
主要な研究成果
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Asakawa K*, Handa H, Kawakami K In Vivo Optogenetic Phase Transition of an Intrinsically Disordered Protein. Methods in Molecular Biology (2024) 2707:257-264. doi: 10.1007/978-1-0716-3401-1_17. (*Correspondence)
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Asakawa K*, Handa H, Kawakami K*. Dysregulated TDP-43 proteostasis perturbs excitability of spinal motor neurons during brainstem-mediated fictive locomotion in zebrafish Development, Growth & Differentiation (2023) doi: 10.1007/978-1-0716-3401-1_17. (*Correspondence)
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Asakawa K*, Handa H, Kawakami K. Optogenetic phase transition of TDP-43 in spinal motor neurons of zebrafish larvae Journal of Visualized Experiments (2022) 180 doi: 10.3791/62932. (*Correspondence)
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Asakawa K*, Handa H, and Kawakami K*. Optogenetic modulation of TDP-43 oligomerization accelerates ALS-related pathologies in the spinal motor neurons Nature communications (2020) 11:1004 (*Co-correspondence)
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Asakawa K* and Kawakami K*. Protocadherin-mediated cell repulsion controls the central topography and efferent projections of the abducens nucleus Cell Reports (2018) 24:1562-1572 (*Co-correspondence)
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Asakawa K*, Gembu A and Kawakami K*. Cellular dissection of the spinal cord motor column by BAC transgenesis and gene trapping in zebrafish Frontiers in Neural Circuits (2013) 7:100. (*Co-correspondence)
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Asakawa K, Higashijima S, and Kawakami K. An mnr2b/hlxb9lb enhancer trap line that labels spinal and abducens motor neurons in zebrafish Developmental Dynamics (2012) 241: 327-332.
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Asakawa K, Suster ML, Mizusawa K, Nagayoshi S, Kotani T, Urasaki A, Kishimoto Y, Hibi M and Kawakami K. Genetic dissection of neural circuits by Tol2 transposon-mediated Gal4 gene and enhancer trapping in zebrafish Proc Natl Acad Sci U S A (2008) 105:1255-1260.